2008年09月21日

リーマンー汚染米ー削られた年金をよそに、ドサ回り5人組の醜怪

 ★サブプライムローン問題以来懸念されていたアメリカの金融機関が、次々と破綻し始めている。9/15には、米証券4位の「リーマン・ブラザーズ」が米市場最大の64兆円の負債を抱えて倒産、同日、3位のメリルリンチが「バンク・オブ・アメリカ」に救済買収された。今年3月の5位ベア・スターンズの破綻→救済に続き、僅か半年で、米証券大手5社の内、3社が淘汰されてしまった。次に危ないとされた米保険最大手「AIG」については、 16日、対応の一貫性を批判されながら米政府が9兆円もの融資を決め当座の危機を凌いだが、 グリーンスパンが「100年に一度の危機」(これは、1929年恐慌以来の危機!の意)と語るこの未曾有の金融危機に対して、米国には「住宅の不良債権処理が終わるまで待つしかない」という以外、これといった有効な手だてがないのである。

 ★この状況に対して、自民党・福田政権は「邦銀への影響は大きくない」とノーテンキをさらけ出し、危機感のカケラもなく「総裁選」への没入=「現実政治からの逃亡」を決め込んだ。しかし、日本金融機関のリーマンに対する融資額は、三井住友=9.8億ドル、あおぞら銀行=5.57億ドル、三菱UFJFG=2.75億ドル、みずほFG=151億円、新生銀行=242億円であり、損失額もそれに見合って巨額なものになると予測されている。また、リーマンが救済されなかったのは、サブプライム問題の闇がまだまだ底知れず深いからだという見方もある。これまでの日本株式市場の6割を支えてきた外資、リーマンは昨年度東証売買シェアで1位で、今年も上位にランクされていた。日本の不動産市場の冷え込みも、米国資本が引き上げたことが大きく、今後もそれは更に進むとされている。また、円高が輸出産業に与えるダメージも甚大で、自動車産業を始め、これまでの好調にトドメを射される可能性すらある。「市場の動きは危機やパニック状況ではない」(伊吹財務相)や、「追加対策は考えていない」(町村官房長官)の言は、如何に自公政権が<無能・無知・無力・無策・無責任>であるかの赤裸々な証左に他ならない。

 ★「汚染米」問題については、19日、「責任回避」発言の白須次官に続き、かの「ジタバタしない」発言の太田農相までもが、「政治責任を取る」という名目を掲げ、完全に「責任からの逃亡」のための辞任を決め込んだ。しかも任期を「総裁戦終了」まで僅か4日を残してである。これで、どこに「責任を取っての辞任」の"実質"があるのか?親分且つ親戚の福田が福田なら、その手下の大臣の辞め方も「責任放棄&総選挙対策」という点まで驚くほど一致していたのは、全く偶然ではあるまい。”根腐れ自民党政権"のどうしようもない国民無視の根底があってこそのこんにちの体たらくである。

 ★民主党言うところの「消された年金」=私に言わせれば「削られた」年金、即ち「標準報酬月額の改ざん」問題についても、ふざけた話し!当初僅か「1件」とされたものが、そのご「69000件」に修正されたものの、内部証言も含め、関係者の見方は厳しく、恐らく100万件を上回るだろうとの憶測が飛び交っている。月収59万円が、何と月収98000円に削られているケースもあると言われる。下げ幅がそこまで顕著でない場合、今度は逆に当事者が気付きにくいという面も考慮すると、この問題の発見・権利回復は不可能ではないまでも、またもや極めて困難であると言わねばならない。こんな悪辣・非道な所業を全国の社保庁職員の多くが、何十年も何食わぬ顔で、高い給料を貰いながら延々と続けて来ていたのである。彼らに破壊された「老後」は果たして何百万人の人々に上るのであろうか?そして、この不埒な社保庁職員共の「年金」「老後」は、何と完全にぬくぬくと保証されているのである。「悪が栄えて、善が滅びる」・・・・何という情けない世の中になり果ててしまったのか?

 ★つい昨日、舛添厚労相が、「後期高齢者医療制度」撤回の「私案」(まだ幹事長に過ぎない麻生が、それを受け入れた、と舛添は鼻高々のようだが・・・?)を発表したが、この行動の「奇っ怪さ」は特筆ものであり、舛添の「総選挙対策」を意識したスタンド個人プレーは与党には「寝耳に水の混乱」をもたらし、国民には「更なる不信」を増幅させる以外の何物でもないが、この点は、別途、今後の投稿で改めて取り上げることにしたい。

 ★「ドサ回り5人組」の醜怪さが一段と目立ってきた。それは、「リーマン破綻」ー「汚染米問題」ー「削られた年金」というように、次から次と国際金融問題・国民生活をめぐる難題が押し寄せ(当たり前であるが!)、この新たな国際環境が、”根腐れ自民党"の”断末魔"をますます浮き彫りにしているのである。この劇的な環境変化をよそに、バスに一緒に乗り込み、笑顔満面で”旅回りの一座”よろしく”ドサ回り"など続けている場合では、もはやないのである!即刻、"旅回り"など止め、「出来レース総裁選」の幕を引き、総選挙の”お白州”に引き出され、1日も早く、国民の審判を仰ぐのがお前達に残された唯一の「政務」である! 


同じカテゴリー(日本の事)の記事画像
7/27 草の根世直し行進の呼びかけ(07・08更新)
衆院早期解散を求める怒りの民衆の輪を広げよう!
同じカテゴリー(日本の事)の記事
 東国原は、宮崎弁で言う“身上がり”そのもの也 (2009-07-08 19:10)
 沈没寸前「自民丸」からの水汲み出しに懸命な知事2人! (2009-06-29 09:41)
 笑ってしまいました;愛すべきキャラ?ー黒騎士より (2009-06-21 16:29)
 応援演説で「惜敗を期して」ーここまで来ると付ける薬が・・・ (2009-06-21 13:56)
 「解散は私が決める」と言い続けた男の哀れな末路・・・ (2009-06-20 17:54)
 「説明責任」論の陥穽/「友愛」の真義はどこに?ー紹介2点 (2009-06-14 08:35)

Posted by 代表:岩井哲 at 08:41│Comments(0) │日本の事
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
リーマンー汚染米ー削られた年金をよそに、ドサ回り5人組の醜怪
    コメント(0)