2009年03月01日

シティバンクは国有化の一歩手前/弊社株価は急落=「警告」

 黒騎士さんからのコメント 2月28日より

 ☆米国では企業救済に先立ち、ストレステストを実施します。これは今後数年経済が悪化する前提で企業財務をシュミレーションするものです。例えば現在100で、二年後に70になるとして救済出来るかどうかを判断し、必要なレスキュー資金を算定します。日本の銀行でもリスク算定のため自主的に、その基準は任意選択で、行われています。それゆえか、あまりアテにはなりません。

 ☆シティバンクが赤字急増のため、政府からのレスキュー資金と交換に優先株を発行しましたが、今般これを普通株に転換するというニュースがありました。優先株は配当は優先されますが議決権はありません。つまり政府が大株主として銀行を管理するという訳です。国有化の一歩手前と考えて下さい。日本では数年間普通株への転換を猶予したため、更に業績悪化し⇒普通株に転換、国有化する⇒外資へ安値で売却⇒結局は国税の浪費となりました。

 ☆救済策は状況悪化より数倍のスピードが求められます。そうでないと負の連鎖が破綻まで続くからです。

 ☆さて、弊社株価が急落しました。現在の水準はWARNING(警告)であり、100円以下でCRITICAL(危機的)、額面以下でFATAL(破滅的)というのが一般的な相場?です。社債は利回りが50%台と、まるでジャンク債です。社債価格を第三者として見れば、ほぼ破綻する可能性が高いと判断するのが合理的でしょう。故にこの価格なのです。市場は常に正しい!のです。市場の不安を解消する明確な回答を行うべきですが、今の所は動きがないようです。

 ☆既に社内には動揺が走っています。あらゆる噂が飛び交っているようですが、根拠のない、風説の流布に近いような内容です。ただ、社内すら納得させられないのは経営者の怠慢でしかありません。メインバンクからコミットメントするとかの方法もあろうかと思います。現下の水準でアクションを起こさない、放置して更に株価が悪化すれば、最悪の場合は三月中にも株価倒産のリスクもあります。

 ☆餅屋は餅屋、大手証券出身の経営者であれば株価管理の重要さは理解していると思います。先ずは市場の売り方へのサプライズが必要でしょう。それは同時に買い方へのサポートともなります。ただ、時間は残り少ない事も確かです。急がねばなりません。


 黒騎士さんからのコメント 2月27日より

 ☆本日、弊社株価が急落しました。現役証券マンだった頃の株価は4桁、それが100円台とは!尤も、この一年でも随分と下げました。慢性的下落による麻痺症状かも知れません。人は『明日は善くなるかも』と、根拠なき希望を抱くものです。下げ方は世間が知るに従い、出来高が日々増加するパターンです。通常、この水準はWARNING(警告)ですが、2桁突入でCRITICAL(危機的)となり、額面以下でFATAL(破滅的)となります。つまり株価が会社を破綻させることになります。

 ☆一年ちょい前に中途入社して思うのは、半年毎に組織改編がある事でしょう。以前から勤務している社員が何で?と思わないのが不思議です。私はまるで外国から来た留学生みたいなものですが、それ故に見えるものもあるのかも知れません。はっきり言えば(場あたり的であり、長期ビジョンがない)と思えなくもありません。思えば、入社面接で複数の質問に矢継ぎ早に答えつつも、『上場企業の役員でありながら、実に甘い考えだな』と分析出来る自分に驚いたのを覚えています。

 ☆多分、長い営業生活(それも証券会社)で、言質を瞬間に判断する習性があるかと思います。私なら現状ではこうする、ああすると考えますが、いかんせん!中途入社です。残念ですが仕方ありません。彼らに委任せざるを得ません。最悪の結果となろうとも、です。


 黒騎士からのコメント 2月21日より

 ☆弊社もご他聞に洩れずスゲェー赤字(1000億円)となり、トップは引責辞任、新卒・退職者補充の凍結、管理職以上は給料大幅カット。フツーこれだけの損害であれば即倒産かも知れませんが、発表では現金が900億円まだ残っているから大丈夫だそうです。おいおい!そういう問題じゃないだろう?とりあえず本業回帰して専念しようと言われても、はい!分かりましたって訳にはなりません。

 ☆経営の失敗を総括し、人事を含めて刷新しなければなりません。トップが辞めても次の人(副社長)が同じ考えであれば、いずれ同じ過ちを犯す可能性があります。組織そのものを再構築し、企業倫理やリスク管理の体制確立が最も重要でしょう。



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Posted by 代表:岩井哲 at 07:04│Comments(2) │世界の事
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☆買いは算術、売りは芸術

☆これは相場の格言の一つです。買うのは懐と相談しながらですが、売り(手仕舞い)は市況を見極める、あるいは先の前という間合いかも知れません。武道は才能と修練により上達すると思いますが、手仕舞いの相場観は暴落の歴史と実戦での失敗に学び、相場に対して畏敬の念を抱く人にしか芸術的な才が与えられないのです。

☆証券業界は大手を中心に強気(ブル)を貫くタイプが圧倒的ですが、中堅や地場証券には芸術的な弱気(ベア)も少数派ながらいます。有名なのは『桐一葉落ちて天下の秋を知る』で知られる立花証券故オーナー石井さんなどです。およそ相場というものは株に限らず不動産やその他でも同様ですが、読みが難しく、手仕舞いのタイミングを計るのは己一人の信念だけが頼りなのです。それは孤独の戦いでもあります。
『白鷺やそろりそろりと淵の奥』
これは私の駄作の一つです。人は慎重であっても気が付けば深みにいるものです。証券マンや元証券マン、現役と退役の違いはあれど『備えよ。混乱は常にある。』です。
Posted by 黒騎士 at 2009年03月01日 11:48
☆人生は糾える縄の如し

人生は実に不思議なものと思います。半世紀生きて来て、今頃かい!と言われそうですが、正直な実感です。

先週、神田の居酒屋で一緒に飲んだ常務(半年前に専務から降格)が、今日から社長!になりました。夕方から正社員を集めての就任挨拶がありました。その中で現在の状況について詳細な説明がありました。確かに厳しい先行きですし、我々にも負担を強いる内容でしたが、率直であると思いました。これこそが指揮官に求められているのです。例え不都合な情報であれ開示する義務があると思います。その意味で安心しました。

彼は私の採用面接で『貴方にやって欲しい仕事を用意しています』と放言?しました。つまり採用すると公言!したのです。こうして現在の私がいるのは、彼の一言があったからです。

これまで何万人もの顧客と仕事を通じて付き合ってきました。人を判断するポイントは(眼)だけです。いくら甘い話でも眼を見れば分かります、ただし、自分の精神が正常の時に限ります。恩とか義理とかが絡む時は正常ではないので、一旦距離を置いた方が無難です。例え、恩のある社長であってもです。

☆さて、株価を支える政策PKO(プライス・キープ・オペレーション)、かつてバブル崩壊後に実施されましたが支えられませんでした。昔、昭和40年不況でも実施された(日本共同証券設立による買い支え)のですが、当時は成功しました。ただ、今と昔では時価総額が違い過ぎます。そもそも日経平均株価を守る意味があるのか?むしろTOPIXこそ守るべきではないのか。今の時代に必要なのは批判より疑問を、課題を解消することではないのか。
Posted by 黒騎士 at 2009年03月02日 21:08
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